華頂短期大学

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【総合文化学科】卒業研究の紹介

華頂短期大学は明日卒業式です。

総合文化学科の今年度の卒業生は学科の一期生となります。

総合文化学科では2年生の必修科目「創作表現演習」で
一年間通して学生はmy文化を見つけ探求します。
そしてレポート作成や作品づくりを通して自分の考えを表現します。

今年度で卒業する学生たちはどんなテーマに取り組んでいるのでしょうか。
今回は新矢教授のゼミ生2名の研究テーマを紹介します。

『宝塚歌劇の男性像について』
宝塚歌劇の男役からみる男性像について、主に『ベルサイユのばら』に焦点を当てこれまでの文献を参照し考察しました。「宝塚」を「宝塚」として存在意義をもたせる男役は、「女性」の社会に対する訴えのために生まれ、「女性」を解放するためにその中に「女性」を見出し、古い固定概念を覆す手助けをする存在になり、その独特の魅力によって観客を魅了し続けてきたと考えられます。「女性」のために、「女性」が生み出した男役は、正しく「女性」の「理想」の塊と言えるでしょう。現代に近づくにつれ、そこに娘役も登場するようになりましたが、存在そのものが観客を魅了する力を持つ男役は、宝塚歌劇になくてはならないものだと理解することができます。

『アイドルの存在意義』
なぜアイドルはファンから愛されるのでしょうか。応援するアイドルのためにファンは関連するCDやグッズにお金をつぎ込みます。「アイドル大国」と言われている日本では、アイドル的存在、または好きなアイドルの為に時間やお金をかけ応援することはオタク文化と言った言葉があるように珍しい現象ではありません。時代を遡ると、義太夫をひいきにして寄席などにいた連中を指す「ドースル連」という言葉が生まれたように、決して今日的な現象ではなく、日本人独特の性質であったとも考えられます。仕事や生活がつらい状況にあっても「推し(好きなアイドル)もアイドル活動を頑張っているから自分も頑張れる」「推しがいるから生きていける」等、アイドルとの関わりが我々の生きる支えとなりつつあるといえるでしょう。

このほかにも個性溢れるレポートや作品が完成しました。
文化を通して自己理解を深める―。創作表現演習の一つのねらいでした。
4月からの新しいステージで、卒業生一人ひとりの活躍を教員一同願っています。